このページには考学舎の特別活動のレポート詳細を掲載していきます。
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11サマーキャンプ

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今年の考学舎サマーキャンプは、参加者延べ12名。今年は高校・大学受験生を考慮し、前半はアクティビティも含めた2泊3日、後半は勉強中心のスケジュールと、大きく二つに分け、フル参加の生徒は7泊8日という期間での協働生活を行った。
場所は避暑地小淵沢の隣の駅、信濃境駅から徒歩15分ほどの山荘、『楽の家』。長い期間、厨房まで含めて利用させていただいた。建物の管理をされている塚田さんにはお礼申し上げる。

期  間 8月8日(月) から 8月15日(月)
参 加 者 生徒12名・スタッフ3名
宿泊先住所 長野県諏訪郡富士見町落合烏帽子3755-5 楽の家
食材提供 株式会社 山崎料理研究所
起   床 6時
消   灯 21時(中高生は夜の学習終了後)

以上

実施場所について

サマーキャンプの実施場所である「楽の家」は、岡谷にて製糸業(養蚕)を営む商屋として利用されていた旧家を移築したものです。築100年以上の本格的な木造の建築物をご好意でお借りしています。

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2010サマーキャンプの主なスケジュール

6:00 12:00 18:00 21:00

8月8日

    生徒到着 バーベキュー・入浴 夕食 勉強
 9日 起床・朝食 滝めぐり・川遊び・入浴 夕食 ナイトハイク・花火
 10日 起床・朝食 勉強 昼食 勉強 入浴 夕食 勉強
 11日 起床・朝食 勉強 昼食 勉強 入浴 夕食 勉強
 12日 起床・朝食 勉強 昼食 勉強 入浴 夕食 勉強
 13日 起床・朝食 勉強 昼食 勉強 入浴 夕食 勉強
 14日 起床・朝食 勉強 昼食 勉強 入浴 夕食 勉強
 15日 起床・朝食 勉強 昼食 片付け 解散・帰宅   

実施内容

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都内ではちょうど猛暑が始まった8月半ば、延べ12名の参加者が富士見町「楽の家」に集った。「今年の夏はこっち(富士見町)も暑いよ」とは「楽の家」を管理されている塚田さんの感想。しかしエアコンも扇風機も必要ないほどの涼しさで、節電対策に明け暮れる東京から来た者にとっては、新宿からたったの2時間で到着する距離にあるとは思えない快適な環境に驚きすら覚えた。

7泊8日のうち、前半の3日間は活動がメイン(少し勉強)の「アクティブ・キャンプ」、後半の5日間は受験生中心の勉強がメインの「スタディ・キャンプ」というスタイルで行った。前半はサマーキャンプ初参加の生徒が多く、また幅広い年代が揃ったため、出来ることに偏りが生じた一方で、年上が年下の面倒をみる、また年下が年上を手伝う、という場面が多く見られた。

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後半は比較的長く考学舎に通っている生徒が多く、またそれぞれ忙しいスケジュールを縫っての参加だったため参加者の入れ替わりが多かったにもかかわらず、1日9時間にも及ぶ学習時間をそれぞれのペースで集中して過ごすことができた。

今年のキャンプをひと言で表すならば「受験生のための勉強合宿」ではあったが、特に前半の2泊3日はひとりひとりの自主性と協調性のおかげで、ここ数年で最もまとまりのあるキャンプとなった。また後半はもちろん、前半でも一日のスケジュールの締め括りが「学習」だったことは、興奮した頭をクールダウンして次の朝を爽やかに迎えられるきっかけとなった。

食事

  朝食 昼食 夕食
8日   BBQ(全員) ご飯・大根のみそ汁・豚肉しょうが焼き・野菜炒め(T.M)
9日 ご飯・わかめと豆腐のみそ汁・目玉焼き・きゅうりの浅漬け(S.K) 山でおにぎり(全員) 麻婆丼・ほうれん草の胡麻和え・ヨーグルト(J.S)
10日 牛丼・牛乳・浅漬け・桃・ツナサラダ(K.M) 手打ちうどん(R.S) ひやむぎ・さんまの味噌漬け(M.H)
11日 トースト・ハムエッグ・ヨーグルト・牛乳(D.M) 焼きそば・きゅうり・スイカ(T.M) しゃけご飯・照り焼きチキン・野菜のカレー炒め・リンゴのヨーグルト和え(C.I)
12日 チョコクロワッサン・ウィンナー・スクランブルドエッグ・ポテトのバター炒め(K.T) ハヤシライス・ズッキーニソテー・梨(S.S) オムライス・きゅうりスティック・コーンスープ・ゼリー(K.M)
13日 ご飯・納豆・なめこ汁・冷奴・桃(K.M) チャーハン・わかめスープ・ゼリー(H.K) カレーライス・サラダ(D.M)
14日 おまかせパン・スクランブルドエッグ・ハム(M.H) 牛丼・すまし汁・きゅうりの塩もみ(S.S) ご飯・餃子・もやし炒め・アイスクリームonゼリー(K.M)
15日 ホットドッグ・レーズンパン・ゼリー (K.M) 冷やし中華・ゼリー (H.K)  

( )内はシェフおよびスタッフのイニシャル

サマーキャンプのメインイベントの一つでもある「食事」。生徒の入れ替わりが多かったこともあり、食事ごとにシェフ1名、サポート数名を選出、メニューの考案・買出し・調理・盛り付け・後片付けを行った。キャンプ初参加の生徒にとっては10名前後の食事を一度に作るのは難しいのでは…と案じられたが、それぞれ卒なくこなしていた。前半はおかずに、後半はデザートに、それぞれこだわっていたのが特徴的だった。

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毎年、食事の際の気がかりは「好き嫌い」と「食べ残し」。1食ごとにシェフが入れ替わる都合上、その日に購入した食材は皆なるべく使い切ろうとするあまり、人数分よりも若干多めに出来上がることもある。そんなときに「選り好み」をし始めると、これを食べ切るためには誰かが無理をすることになる。今年のキャンプ、特に前半はこの例年発生する問題に、全員で取り組めたのではないかと思う。汁物が残っていれば、それぞれ声を掛け合っておかわりをする。苦手なものが出されて困っていると、隣に座った生徒が少し手伝いながら励ます。講師から声をかけるでもなく、生徒同士が自主的にコミュニケーションの中で解決していくことができたのは素晴らしいことだった。

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また、「シェフ以外、誰も手伝わない」「担当になっていなければ厨房にも入らない」というのが毎年の傾向であり課題でもあるが、今年のキャンプ、特に後半は、担当になっていなくても、自然に全員が厨房に集まり、和気あいあいとした雰囲気の中で楽しく調理や後片付けが進められていった。勉強している時間以外は入浴しているか寝ているかのどちらか、という極端なスケジュールにあって、食事の時間が唯一の「娯楽」という現実。この娯楽の時間を大切にしようとそれぞれが心がけた結果だったのであろう。

勉強

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今年は例年以上に受験生が多く、このサマーキャンプも例外なく「勉強合宿」になることは、講師・生徒とも覚悟していたのは言うまでもない。前半の「アクティブ・キャンプ」では就寝前に1コマ、3日目に2コマの学習と、ソフトな学習スケジュールだったのに対し、受験生ばかりとなった後半の「スタディ・キャンプ」では、午前中3コマ、午後3コマ、就寝前3コマの学習時間が設けられ、衣食住の生活にかける時間以外は全て学習に充てられた。それぞれ自習時間と授業時間が明確に分けられ、自習に充てられている時間をいかに過ごすか、がその後の授業の充実度を左右した。

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一人ひとりの夏休みの前までの学習態度がここで大いに影響した。普段から自宅学習も含め時間をかけて学習できていた生徒は9時間を難なく乗り切っていたが、学校で授業を受けるのがやっとの生徒は9時間同じ場所に座っているのがやっとだった。ただし、この生活を数日繰り返すうちに、しっかり集中して9時間を過ごすことができるようになっていった。普段の生活の中に如何にいいリズムで学習を取り込んでいけるか、がとても大切なことなのだと改めて確認できた。

午後の活動

清里中央オートキャンプ場でバーベキュー(1日目)

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ここ数年のサマーキャンプでは恒例となった「ウェルカム・バーベキュー」。今年は場所を替え、比較的設備の整ったキャンプ場にて実施した。

講師は食材と道具のみ提供し、あとは最初の工程から全て生徒任せなのは毎回恒例。下級生は食材の下拵えを、上級生はバーベキューコンロで火起こしを担当した。しかし、これがなかなか着火しない。どうやら皆、初心者らしい。昼食時間を過ぎた頃にようやく野菜が焼ける程度の温度になり、遅めの昼食にありつけた。「炎は下から上に…」など、いろいろと理屈をこねてみるものの、そうはうまくいかない。やはり経験に勝るものはない。

途中、にわか雨に遭うなどのトラブルもあったが、皆が意気投合して一つのことに取り組み、また楽しく食事もできたことで、キャンプ初日の緊張した空気もあっという間にほぐされた。

尾白川渓谷散策―滝巡り― ~ 川遊び(2日目)

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キャンプ前半のメインイベント、滝巡り。以前より講師の間で狙っていたコースではあったが、体力をかなり消耗するコースでもあったため、ここ数年、敬遠していた。しかし、年齢層も高くなってきており、ベテランキャンパーにも新しいコースを体験させたい、との思いから、決行することになった。

駒ケ岳神社までは車で移動し、渓谷沿いを歩きながら千ヶ淵→旭滝→神蛇滝→不動滝を順番に巡った。登山のようにピークを目指すわけではないため、どのような行程なのか予想がつかない上、アップダウンが激しく坂を上るたびに体力を大いに奪われたが、最後の不動滝に到着すると、誰もがこれまで見たこともないような滝の絶景に圧倒され、疲れは空腹と共に吹き飛んだ。

スタート地点に戻り、キャンプ恒例の川遊びでは、着替えの用意がないにもかかわらず全身ずぶ濡れになるまで戯れた。もちろん講師も。「日頃のお礼に」とばかりに講師を川に沈める生徒達。キャンパーの団結力は、このとき最高潮に達した。

ナイトハイク・花火(2日目)

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初日の夜が雨天だったということもあり、夜のイベントは2日目に盛大に行われた。灯かり一つ存在しない草原周囲1キロほどの道のりを、二人ずつのチームに分かれ周回した。お約束となった「女性講師を驚かす」ミッションも達成され、その後の花火も大いに盛り上がった。また、天文部で副部長を務めている高校生による「星空解説」と「星座物語」も披露され、「やはり今年のキャンプは何か違う」と思わせるような、“豊かな”夜のイベントだった。

全体を通して

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前述のとおり、今年のキャンプは前半と後半で大きく主旨の異なるものだった。前半と後半両方に参加した生徒が複数いたにもかかわらず、キャンプの雰囲気もまた大きく異なっていた。

前半は、個々人に特に目標を設定させたわけでもなく具体的な目的としては「自活自習」だけだった。その反面、後半は個々人には「受験勉強」という具体的な目的があり、それぞれの学習にできるだけ目標を持ちながら学習に取り組んだ。その結果かどうか、前半は、個人に目的が向けられていない分、「皆で何かを成し遂げる」という雰囲気に満ち溢れ、その一方で後半は、個々人の目標達成のためにがんばる、という雰囲気があった。いずれにしても、普段の個別指導形態では困難な、キャンプならではの良さがよく出ていたのではないかと思う。

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受験生はそれぞれのペースを守りながら、よく学習していた。そして、それぞれがその閉鎖的な空間での生活を楽しむこともできていた。受験勉強は辛く苦しいもの、という印象があるかもしれないが、彼らの充実感漂う表情からは、そんな苦悩は感じられないのではないかと思う。

参加スタッフの声

2011年も無事に、サマーキャンプを行うことができました。楽の家管理人、塚田さんをはじめ、保護者・生徒・参加スタッフ・留守を守ってくれたスタッフ、皆さんに感謝いたします。

本編でもふれられていましたが、今年は、今までのキャンプの中でも、ことさらに考学舎らしいキャンプになったと思います。うまくいかなかったところもたくさんありましたが、生徒たちが試行錯誤しながら動いていく姿もまた、考学舎らしいものでした。決まっていないことに、どう対処するのかを、生徒たちが自ら考え、スタッフが口を出す前に自分たちで解決したことも多々ありました。

考学舎は勉強を通し、自ら考え、自律的に行動することを学ぶ場所、です。今年のキャンプはまさに、自律しようとする子供たちの姿をあちらこちらに見かけることができた1週間でした。「特別」ではなく、あるべき「普通」の生活を成り立たせるキャンプ。自律のタネをまけていれば幸いです。(S.S)

「寝食を共にする」「同じ釜の飯を食う」ことで得られるものは大きい。環境は人を変え、人と人との関係を変える。生徒達は生活を共にすることで、自然にチームワークを育てていった。その様子を目の当たりにすることができ、とても嬉しい思いだった。共同生活をすることで、参加者同士が仲間となり、その仲間との絆が生まれるのだろう。

今回はキャンプ初参加の生徒も多く、また共同生活に慣れていない様子だったので、どうなることやらという不安もあったのだがその分、生徒達の絆が深まっていく様子にとても頼もしい思いを強くした。また、そんな場で設定された目的は、達成に高い成果が得られやすいということを実感した。キャンプ中の主な目的、「自活自習」と「受験勉強」は、キャンプ中において達成できたと思う。環境は人を変え、チームを形成する、ということがこのキャンプで証明できたのではないか。

だが、今回のキャンプはそれぞれの生活習慣、学習習慣にとっては、あくまで「きっかけ」にすぎない。このキャンプで感じた達成感を財産として普段の生活、学習で「やればできる」を実践していってほしいと思う。

私はキャンプ前半に今回もまた、子連れで参加させて頂いた。1歳で初キャンプを経験している9歳の息子は、良くも悪くもムードメーカーになる場面が多い。私と一緒にいることで、家庭との切替が出来ず戸惑いを見せる息子に対し、周囲も戸惑いながらも、同じ仲間として生活を共にしている姿はとても有難く感じた。(F.A)

考学舎で講師になる直前まで山梨県で暮らしていた私にとって、一年に一度、自然豊かな環境で暮らせるこのサマーキャンプは「里帰り」のようなものです。都会の水を飲むようになって早3年、山や畑に囲まれたこの富士見の地がまるで自分のふるさとのようになってきました。

「楽の家」は、それは立派な日本家屋です。襖を全て開放すれば大広間になり、縁側から見える景色は山ばかり。夜になり消灯すると、自分の手元も見えないほど真っ暗になります。そして、猛暑とも節電とも無縁の快適な生活環境は、あらゆることをシンプルに考えさせてくれます。

無線機を持ち出して交信を試みてみたり、広い庭でキャッチボールをしたり、夜空の星を数えてみたり。生徒たちは、日常からかけ離れた生活に戸惑うこともなく、むしろこの「不便な環境」を楽しんでいるようでした。多少のストレスを感じながら、ではあるのでしょうが。

帰宅の時が近づくにつれ、「テレビ(ゲーム)が恋しい」「ジュース飲みたい」という声も聞こえましたが、自然の中で過ごした貴重な時間を、ときどきは思い出して欲しいと思います。富士見を「ふるさと」と感じるほどに…とは言いませんが。
(H.K)