- 学校が楽しくなくて、自分の居場所だとは思えない。安心して自分が出せる居場所ってどこにあるのだろう。
- 学校の皆が見ている方向と自分が見ている方向が違う。そうすると、自分が間違っていると思ってしまう。つまり、居場所として自分が「合わない」場所にいる。
- 自分のことばで自分のことを表現することができること。それを受け止められる器が用意されていること。そのような場所は必ずある。
- 小学生から高校生まで、幅広い年代の生徒がそれぞれの個性を尊重し合える空間を大切にしている。個別指導形式でありながら「仲間」意識で関わり合っている。
- お互いの「違い」を理解し合える空気が常に備わっている。不登校だった生徒も自信を取り戻し、進学や学びの再開も果たしている。居場所としてだけでなく、学びの場としても活用されている。
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悩み・課題
今在籍している学校が、自分にとっての最適な居場所ではないと感じることがあると思います。たとえば、
- 不登校になり家に引きこもっている
- 全く出かけないわけではないが、学校にはあまり行かない
- 学校には行っているがまったく楽しくない
- 一方で、もう少し自分のペースで自由に過ごしたい
- 学びたいことがあるが、学校では出来ない
- 周りから「変わっている」と言われる
ということもあるでしょう。これは、我慢してやり過ごす類の悩みではなく、しっかり向き合い、対策を考えるべき悩みです。
原因・理由
これは、学校・クラスが向いている方向に、生徒本人がなんらか合っていない場合に起きてしまうわけです。多くの場合、まるで、合っていない生徒が悪いかのような感覚に陥ってしまいますが、学校やクラスも悪いわけではないことが多いのと同様、そこを居場所だと思えない生徒本人が悪いわけでもありません。そう、どちらが良いか悪いか、もしくは正しいか正しくないのか、という問題ではないのです。多少の無理であれば、やって所属してみることも大切ですが、あまりに無理をして所属すれば、取り返しのつかないことにもなりかねない、ということもあります。今の大人世代は、学校という枠から外れることはすなわち、社会にでて生きていくというコースから外れてしまうことを指している。というイメージを持っていると思います。しかし現在はそうではありません。いわゆる学校以外の学びの場から、社会に出て、幸せになる若者がたくさんいます。一方、有名大学を卒業しても幸せにはなれないケースもあるのです。ですからそこにこだわる必要はありません。まずは、良くも悪くもない、とにかく「合わない」ということをしっかり受け止めてあげましょう。なんとなく、ではなく、しっかりとした言葉で状況を確認することが必要です。
対策
日常的に、子ども自身が子どもの状況を言葉で発言できる状況を作っておくことが大切です。もちろん、大人の側も、その言葉を受け止める状況になっておくことです。ここで難しいのは、その時の子どもの訴えは、どこまでの重さがあるものなのか?です。こればかりは、基準があるわけでも決まりがあるわけでもありません。他人から見たら、取るに足りない悩みに見えたとしても、本人にとっては非常に重たい悩みであることもあるでしょう。普段からしっかりと状況を言語化し、コミュニケーションする習慣がついていなければ、子どもからのSOSを聞き逃すことにもなりかねませんし、過大に評価してしまうことで、「我慢する」という非常に大切な素養を育てるチャンスを失うこともあるかもしれません。
その上で、本当の意味で多様性を認めてくれる居場所を探します。現代では、予備校、学習塾、フリースクール、サポート校などが、それぞれ様々な規模や考え方で運営されています。体験をしてみながら、しっくりくる居場所を探してみてください。
考学舎の取り組み
生徒達それぞれが自分自身の居場所だと思えるような、それぞれにとって自由な場所となっています。これは、小学生から高校生までが、それも、様々な状況におかれた生徒たちが1つの教室の中で「個別指導」という形で、時間をともにすることが大きな事由です。そもそもあまりに異なるところから、お互いにその違いをはっきり認識することができるのです。そこから異なる相手を尊重すると同時に自分をしっかり説明できるようになっていきます。学びそのものは「個別指導」なので、お互いにその内容での優劣を気にする必要がありません。しかし、時間をともにする中で、またグループ講座、ゲスト講義やサマーキャンプといった機会をとおして少しずつお互いを認識していきます。 >> 「考学舎の特徴・基本方針」 >> 「特別活動」
同時に、そのときそのときの自分の状況をしっかり言葉で表現できるような学びを国語のカリキュラムから習得できる環境となっています。生徒たちは自分の状況を自分自身が客観的に理解・認識する力をつけていくことができるとともに、周囲に対しても説明していくことを学びます。 >> 「考学舎の国語」
その結果、一度は歩みを止めていた生徒たちが、安心して再度歩き始められる場所となっているのです。
実績
長期欠席の中で、少しずつ考学舎へ通い、そこから、高校や大学へ再度進学を希望し、学びを再開する生徒とともに歩んできました。
また、学校に通いながら通う生徒、休みがちな生徒、海外の学校に在籍しながら長期休みにのみ通う生徒など、明らかにそれぞれが異なるため、お互いに「違い」を受け入れられる学びの場となっています。
これまでにも、入院のための長期欠席者から、様々な理由で在籍校になじめなかった生徒たちが多く在籍し、じっくりと学びを深め、その次の道に進んでいきました。居場所としてはもちろん、しっかりとした学びの場としての機能を持ちますので、多くの生徒が次の道に進みながらも、高校卒業まで考学舎にも在籍できることも1つの安心材料となっています。
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