18サマーキャンプ

今年の考学舎サマーキャンプは、部分参加も含め、参加者14名、6泊7日で実施しました。小学3年生から高卒生までの幅広い年代の集まる協働生活でした。場所は避暑地小淵沢の隣の駅、信濃境駅から徒歩15分ほどの山荘、『楽の家』。長い期間、厨房まで含めて利用させていただきました。建物の管理をされている塚田さんに心からお礼申し上げます。

期間 8月4日(土) から 8月10日(金)
参加者 生徒14名・スタッフ4名・卒業生1名
宿泊先 長野県諏訪郡富士見町落合烏帽子 3755-5 楽の家
食材提供 株式会社 山崎料理研究所
起床 6時
消灯 21時(中高生は勉強終了後)

以上

実施場所 楽の家 について

サマーキャンプの実施場所である「楽の家」は、岡谷にて製糸業(養蚕)を営む商屋として利用されていた旧家を移築したものです。築100年以上の本格的な木造の建築物を、2010年以降、ご好意でお借りしています。

2018サマーキャンプの主なスケジュール

6:00 12:00 18:00 23:00
8月4日 生徒到着 昼食 学び 夕食 学び
8月5日 朝活・朝食 学び 昼食 学び/野外活動 夕食 学び
8月6日 朝活・朝食 学び 昼食 学び/野外活動 夕食 夜活動・学び
8月7日 朝活・朝食 学び 昼食 学び/野外活動 夕食 学び
8月8日 朝活・朝食 野外活動(川遊び)・昼食 学び 夕食 学び
8月9日 朝活・朝食 野外活動(山登り)・昼食 夕食 学び
8月10日 朝活・朝食 学び 昼食 生徒出発

実施概要

それぞれ事情は異なるものの、近年、考学舎に集う生徒たちの日常は多忙・多様になっています。そんな生活をしている生徒たちがこのキャンプで充実感や達成感を得られるにはどうするのが最善であるのか…これは講師一同がいつでも知恵を絞って考えている課題です。今年はこの課題解決のために、6泊7日という例年以上に長い日取りを設定し、キャンプを実施しました。

この長い期間、フル参加してくれる生徒もいれば、スケジュール都合で部分参加になる生徒もいます。また、せっかくの避暑地合宿、自然を満喫する時間も大切にしたい。もちろん考学舎のキャンプだから学習の時間も生活の時間も充実させたい。そのような思いをできる限り汲み取って完成させたのが、上記のようなスケジュールです。

考学舎のキャンプは毎年変わらず「自活と自習」をテーマにしているため、目新しいプログラムはさほどありませんが、今年は「野外活動」という枠を設置しました。一部の生徒は(受験への)意識を高めてもらうため不参加でしたが、ただ自然を満喫してもらうばかりでなく、そこに考学舎ならではの取組みをスパイスとして加えることで、他では味わえないような自然体験プログラムとなりました。

キャンプのメインテーマの一つでもある「食」も、例年通り参加生徒にシェフを務めてもらうことで、その大切さを追求できました。数年前とは比べものにならないほどに参加人数も膨れ上がり、その人数分の食事を作るだけでも大変ですが、限られた時間の中で過不足なく複数品目の調理をするというのは、何にも代えがたい学びの機会となっています。

また例年、昼食は講師が作ることになっており、午前中の学習に付き合いながら昼食も作る、というのは非常に困難な作業でしたが、ここ数年は考学舎の卒業生が手伝いがてらキャンプに参加してくれるようになり、今年は特に食事の面で大活躍してくれました。生徒たちにとっても、卒業生の参加は非常に良いモデルとなっており、今後も卒業生参加のキャンプを継続していきたい、と思いました。(講師の年齢が全体的に上がってきているという実情を踏まえても、ぜひ…!)

長野の山奥も年々暑さは増している…という地元の方の声もありますが、東京のそれに比べれば夏と秋ほどの差があるほどの快適な日々。それでもやはり天候には大きく左右されます。天気予報とにらめっこをしながらスケジュールを調整し、予定していたプログラム全てを実施することができました。

朝活

サマーキャンプの朝は6時から始まります。一日の始まりにアタマとカラダをシャキッと起こすべく、朝食の前に朝活動の時間を設けています。起床から朝食までの間に、みんなで能動的に何かをしておくと、その後の動きが違います。

とは言え、アタマもカラダも、生徒たちの朝の動きはそれほどよくありません。今年は参加者を2チームに分け、一日ごとに朝活のメニューをチームで企画してもらいました。しかしながら、それぞれ企画段階でこそ活発な意見が飛び交っていましたが、実際にその朝になると、誰が率先するわけでもなく、協力するわけでもなく、講師が声掛けをしなければ動き出すことすらなかったであろう、不毛な時間がありました。時間がかかりながらも毎朝実施にはこぎつけ目的を果たすことはできましたが、責任とは何か?主体性とは何か?を考えさせられました。

朝活メニュー

  • 2日目:散策(おさんぽ)
  • 3日目:散策(ジョギング)
  • 4日目:ラジオ体操
  • 5日目:外遊び(おにごっこ)
  • 6日目:写真撮影
  • 7日目:外遊び(だるまさんがころんだ)

食事

朝食 昼食 夕食
4 焼きそば(OB) ご飯
ロールキャベツ
ポテトサラダ(Y.O.)
5 ひき肉スタ丼
味噌汁(Y.K.)
ご飯
ポトフ
オクラ(OB)
塩鯖ご飯
揚餃子inチーズ
かきたま汁(A.Y.)
6 ピザトースト
オニオンスープ
ヨーグルト
りんごジュース(K.M.)
冷やし中華(A.I.) つけ麺
チャーハン
りんご(Y.M.)
7 かつおご飯
かちゅーゆ
冷奴
おひたし(I.Y.)
納豆ご飯
海老の炒め物
味噌汁(OB)
フォー
生春巻き
アイス(E.H.)
8 パンケーキ
フルーツ(N.T.)
おにぎり(全員) ご飯
味噌汁
ハンバーグ
サラダ(Y.K.)
9 ご飯
味噌汁
ハムエッグ
キャベツ(A.S.)

おにぎり(全員) 唐揚げ丼
野菜スープ
ズッキーニ(M.O.)
10 卵かけご飯
豆腐の味噌汁
肉野菜炒め
桃(Y.O.)
牛丼
ポトフ
ズッキーニ(S.H)

※( )内は担当シェフ。「(OB)」は卒業生。シェフは「献立・買い出し・調理手順・片付け」を一人で考えます。

考学舎のキャンプは学びと食事を中心に動きます。今年も高校生から小学生まで全員が平等にシェフを任され、それぞれが自分の持ち場で奮闘してくれました。キャンプ前からそれぞれ他の生徒の考えたものと重複しないように献立を考え、分量や作り方まで頭に入れてキャンプに臨みます。しかしながら、どうしても調理には時間がかかります。今回は予め生徒全体が半分に分かれ、シェフ含め参加生徒の半分が調理、残り半分は学び、というメリハリのある構成で取り組み、さらに例年以上に調理にかけられる時間が多めにありましたが、それでもスケジュールが後ろに伸びて睡眠時間を圧迫するほどに調理時間はオーバーしていました。

献立は自分の想定通りだったか?調理に取りかかる前に準備はしっかりできていたか?時計をどの程度気にできたか?手伝いの仲間には適切に指示を出せたか?振り返れば反省点はキリがありませんし、当初抱いていたイメージどおりに食事ができた生徒は少なかったかと思います。しかし、経験に勝るものはありません。二十人分の食事を作るなんて経験、そうはできません。大変な思いをして手に入れた経験は、どんな知識よりも成長の要素が豊富に詰まっています。調理を終え、さぁ食べよう、となった時には、シェフはもうクタクタです。そのときは「もう(シェフは)やりたくない」とウンザリな生徒もいます。しかし、その生徒も後日には「来年のキャンプでは◯◯を作る」と宣言してくれています。自宅に帰ってから同じメニューに再度チャレンジした生徒もいます。主体的に取り組めることがあると、それだけで大きなエネルギーを生み出し前に進むことができる。それを実感とともに体験できるのが、考学舎の食事作りです。

また、食事は「作る」で終わりではありません。シェフを中心に作られた食事をいただく時間にも、また多くの気づきがありました。考学舎のキャンプは「完食」、とにかく自分たちで作ったものは残さず食べよう、というのが暗黙のルールです。生活を共にしている仲間として、そこには講師も生徒もなく、皆で協力して完食します。「多く作り過ぎてしまった」ということは今年はあまりありませんでしたが、それでも食べられるものに個人差があるので、余るときは余ります。食べ切れず残ってしまうときもあります。そんなとき、気を配れる生徒は声掛けをして仲間の残りを手伝ったり率先しておかわりをしたりしてくれます。中には自分が食べ終わったら他は見向きもせず自分ごとに夢中になる生徒や寝転んでしまう生徒、隣の子とのおしゃべりに夢中になり周りが見えていない生徒もいますが、このようにいつでも周りを見渡して自分ができることを探す生徒の行為は素晴らしいな、と感心します。これができる生徒は食事以外の場面でも同じように周囲に配慮できますし、視野も日々広がっているようにも見受けられます。このような意識が周囲にも感染してより皆で良い影響を与え合えるようになれば、考学舎が目指している「皆で幸せになれる場」を作っていけるはずです。そのような将来を垣間見れる、そんな食事の時間でした。

まなび

横幅のある座卓をロの字に並べ、生徒たちは外側に、講師は内側に、それぞれ向き合って配し、広い板の間をぐるっと囲むのが、サマーキャンプのまなびのスタイルです。それぞれに与えられた学習時間に合わせた授業割表が貼り出され、それに従って自らのまなびを進めていきます。集団生活を余儀なくされるキャンプの中で、もっとも自分に向き合える時間でもあります。生徒によっては講師と関わる時間が長かったり、逆に自習時間が多かったり。この個別に異なる時間配分は、講師が普段一人一人を見ている中で「キャンプを経て、こうなってほしい」という期待をカタチにして表したものです。参加した生徒たちがその想いをどの程度汲むことができたかは未知数ですが、それぞれに与えられた意味ある時間をそれぞれが思いをもって消化していきました。

生徒たちが自宅からキャスターを転がして持参した大きなスーツケースの中身は、その大半が勉強道具です。事前に学習時間がどの程度あるかは伝えられていたため、考えて荷物を精査しておけばよかったようにも思いますが、その重さの分だけ自分でもこのキャンプに期待している、ということでしょう。学習時間は夜中にまで及んでいたため「学びの時間が足りない!」と言い出す生徒はさすがにいませんでしたが、多ければ一日十時間におよぶ学習時間にそれぞれのペースで目一杯に取り組んでいました。

このような取り組みは、一朝一夕で成せるものではないと思います。一日に4,5時間の自習時間を与えられれば、普通なら「なにをしよう…」となってもおかしくありません。正直なところ、どの生徒もこの過酷なスケジュールをどこまで消化できるか心配なところもありました。しかし、そこはさすが考学舎の生徒たち。日々、講師から「目標を決めよう」「課題を探そう」としつこく言われているので、自分で、または講師と相談しながら、課題を見つけてそれに取り組むことができました。そして、四方八方から励まされながら机に向かい続けられる体力と集中力を見せてくれました。みんな、よくがんばりました。

特別活動

野外活動

前述のとおり、考学舎キャンプ初と言っても過言ではない、自然を使った学びのプログラムを2日目から4日目にかけて3回、実施しました。高校受験生以上の参加は叶いませんでしたが、講師および卒業生の導きに従って屋外へ飛び出しました。

第1回は「野草ビンゴ」。キャンプで利用している宿舎「楽の家」の周りには、多様な植物があります。しかし、普段の生活ではその植物にどんな葉や種子が成っているかなんて気になりません。周囲を巡りながら9種類の葉や草を見つけ、それを集めて3×3の枠にそれぞれ貼り付けていきます。同じく皆が9種類の植物を見つけて来ているので、同じものを皆が集めているか、それとも誰も見つけていないものかを見比べます。そして、それが何という名前のどのような植物であるかを調べます。

第2回は「オノマトペ」。都会の喧騒に比べれば、まるで音がしていないかのような静けさの中でキャンプ生活を送っていますが、耳をすませばさまざまな音にあふれています。お散歩をしながら耳をすまして、聞こえてきた音をそれぞれ「ことば」にしてみます。

第3回は「収穫」。お世話になっている「楽の家」を管理されている塚田さんの農園にお邪魔し、じゃがいもやとうもろこしなどなど、たくさんの山の幸を収穫させていただきました。収穫した野菜を、その日以降の献立に加えてもらいました。自分たちで収穫した作物をすぐに食べられるというのは、とても豊かで贅沢な経験でした。

ナイトハイク

夕食の準備次第では毎晩でも実施可能な夜活動ですが、6泊のうち夜活動に時間を割けたのは一日だけでした。その貴重な一回の夜活動、生徒の希望でナイトハイクを実施しました。とはいえ、ここ数年、「ちょうど良い場所」として利用させていただいていた牧場が何かの都合で進入禁止となっており利用できず、ナイトハイクをするにちょうど良い場所を模索していました。しかし今年は進入禁止が解除されていました!というわけで、真っ暗闇の中、長い距離を歩くことができ、ここ数年の消化不良感を拭い去ることができました。今年は「暗闇で仲間を驚かす」のようなイベントは派手には起こらなかったようですが、真っ暗闇の中、自然と自分が同化していく時間を少しでももてたことは、貴重な経験であったのではないでしょうか。

川遊び

毎年、キャンプに参加する生徒たちが一番楽しみにしているプログラムが「川遊び」です。例年通り、「楽の家」から自動車で30分ほどの尾白川渓谷へ。ただし、天候が不安定だったため、落ち着いて川遊びに没頭できず、また川の水に浸かるには厳しい気温だったため、短時間でダイナミックに遊び、特に怪我や事故もなく無事に近場の温泉で冷え切った身体を温めました。

つかの間のリラックスタイム、存分に、とまでは行きませんでしたが、ストレス発散にはなったようでした。

山登り

ここ数年はできていませんでしたが、スケジュールや参加生徒の状況から、今年はできました、山登り。楽の家からの距離や登りやすさ、達成感などを考慮して、入笠山に登りました。朝食班と昼食班に分かれ、朝食準備中に残りのメンバーでせっせとおにぎりを拵え、朝食(と掃除)の後、いざ入笠山へ。雲の多い空模様でしたが雨の心配はなく、麓の駐車場からそれぞれリュックを背負って山頂を目指します。

小学3年生から高校生まで幅広い世代での山登り。体力差も幅広いため、先頭から最後尾まで相当な時間差ができますが、それぞれ無理せず自分のペースで登りました。

中途にある湿原まではゆったりとした登りで、「こんなもんか…」と油断していると、そこから山頂までは突然の急坂。それでも力を振り絞って、全員が頂上に無事到着できました。途中、勾配のある広場でレジャーシートを広げてランチタイム。こういうときのおにぎりは、本当に美味しいのです。皆、あっという間に完食してしまいました。下山はテンポよく、麓の温泉でくたびれた足をもみほぐし疲れを癒やしました。

晴れ渡っていれば絶景のはずの山頂は雲に覆われ残念でしたが、登頂した達成感もしっかり得られ、皆無事で全行程を完遂できたことが何よりでした。

全体を通して

「6泊7日の集団生活」とひとことで言うのは簡単ですが、小学3年生から高卒生までの生徒たちが丸一週間、出入りもありながら生活を自分たちで共に作っていく、というのは、多大なエネルギーを要します。ひょっとしたら普段は人任せにしている不慣れなことを自分たちだけでやっていくわけですから当たり前のことかもしれません。想像以上に体力を使うため、とても疲れます。学習時間が夜遅くまで続くと、最後は何よりも眠気との戦いです。

「生活」という経験をするのが考学舎のサマーキャンプの主旨ですが、おそらくどの生徒に聞いてもキャンプを終えた後の感想は「疲れた」であると思います。貴重な時間を使ってキャンプに参加し、開口一番で「疲れた」という感想を聞けば、少し心配になるかもしれません。しかし、本来、全力で生活をすると、それだけで疲れるものです。

いつも机を囲んでいる仲間たちと一緒にいれば、それだけでも十分に楽しいイベントです。自分たちで一生懸命作ったご飯を食べれば充実感で満たされます。毎日違う名湯に浸かれば疲れも全て吹き飛びます。大自然に身を置けば、呼吸するたびに身体が洗われる感覚を得られます。

それでもやはり、本気になって何かに取り組むというのは、疲れるのです。その疲れの正体は、いったい何でしょうか?

朝起きればその日の献立を気にしなくてもご飯が食べられる。学校に行けば時間割に沿って授業が勝手に進んでいく。お風呂に入りたければ誰にも邪魔されずに好きなように入れる。ちょっと疲れたと思ったら、一人の空間で骨休めができる。それが当たり前の生活では、キャンプで経験する「疲れ」は、なかなか味わえないのではないでしょうか。

集団生活では、自分の思いのままにはならない。一方で、自分で一生懸命考えて動かなければ、生活は動いていかない。当たり前のことのようでいて、それを本気で実行するとなると、なかなか難しい。難しいからまた考える。それだけ頭も身体も使うので、必然的に疲れます。しかし、それだけの疲れを得られたからこそ、食事は美味しい。お風呂は気持ちいい。ぐっすり眠れる。自分には仲間がいる。一人じゃない。「自分は今、生きている」と本気で感じられる。

考学舎のキャンプは、生徒たちにとってはまさに「生きている」ことの実感を得られる時間なのだろうな、と思うのです。

参加スタッフコメント

今年も受け入れてくださった楽の家、塚田さん、手伝ってくれたOBのT.M.くん、参加してくれた生徒の皆さん、そして講師の皆さん、お疲れ様でした、ありがとうございます。

キャンプは考学舎の総合力が試される場であると考えています。朝起きられるのか?どんな食事ができるのか?どのくらい勉強できるのか?夜活の時間が作れるのか?日々いろいろな結果が出てきます。今年は、起床に関しては苦労が少なかった印象です。でも、本文にあったように朝活にはなかなか難しさがありました。食事は普段どおり、かと思いましたが、今年は片付けでグラス破損が目立った年でした。例年ゼロばかりの年ではありません。今年は多かった。なぜだろう、と考えてみました。使っている道具も場所も変わりません。片づけを出来る限り急いで、となるのも例年通りです。では何が変わったのでしょうか。よく見ていると、ガラスのコップなのにたくさん重ねてしまう生徒がいます。流しにガチャンと置く生徒がいます。それをしているのは経験のない小学生や初回参加の中学生。でもそれを注意している生徒がいません。みな自分の作業に一生懸命でした。本人たちは気づかずにやってしまいます。この分からない、ことをはっきりさせ、確認する、ことを徹底する必要があるんだなあ、と痛感したキャンプとなりました。来年に向け新たな課題です。Satoshi Sakamoto

 

今年も考学舎サマーキャンプを無事に実施することができました。期待してお子さんをお送りくださった保護者の皆様、どうもありがとうございました。お陰様で、とても楽しく充実した6泊7日を過ごすことができました。

考学舎のサマーキャンプは、参加する生徒層によって姿を変えるキャンプではありますが、「みんなで生活をする」というスタンスは一貫しています。きっと参加した生徒たちは、日常が「用意された生活」であることに気づき、感謝をしていることでしょう…たぶん。

今後も生徒たち全員の幸せのために頭をひねって最高のキャンプを企画していくつもりでいますが、寄る年波には勝てぬ、という面も否定はできません…。というわけで、このキャンプをより良いものにしていくには、参加する生徒たちの、より積極的な生活への関わりがキーです!受けるばかりでなく自ら取りにいく、そんな姿勢を皆さんに期待しています!Hidetoshi Kanazawa

今年も関係者みなさまのおかげで、大きな怪我や事故もなく、無事にキャンプを終えることができました。ご協力いただいたみなさま、本当にありがとうございました。

今回は途中参加の生徒と共にあずさに乗り、4日目からの参加でした。到着した時にはすでに、それぞれの関係性が温まっており、個々と全体が居心地のよい空間を作っているのが印象的でした。小学生から高校生まで、これだけバラバラな年齢があつまると、自分にとっての当たり前が当たり前でないことを目の当たりにします。生活をする中で、それぞれの体調やこだわりや価値観があることを受け入れていかなければなりません。うまくお互いを受け入れあっていたこらこそ出来上がっていた空間でした。また、学校の試験では、残念ながら一つの指標で評価されることが多いのですが、実生活の中ではそれぞれが情熱をもって輝ける場所があることを、参加者一人一人が体現してくれていました。やはり大事なのは、興味を持って自らの意思で動くという主体性です。非日常のサマーキャンプでの自主的な動きもそうですが、日常生活でもこの意思の力をどうやったら発揮していけるのか、自分自身も含め課題であるなと実感した2日間でした。来年は考学舎19年目のキャンプとなります。今年の反省を生かして、またどう変化していくのかが楽しみです。Hiromi Tagomori

今回も無事に考学舎サマーキャンプを終えることができました。生徒を含め、楽しいキャンプの実施にご協力くださった皆様に感謝いたします。近年では最長となる7日間のキャンプで、ご家庭においてはご予定の調整など大変であったと思いますが、おかげさまで勉強・生活・遊びのいずれも充実したキャンプとなりました。

考学舎のキャンプは、良い学びが生まれるような環境を講師が企画しますが、どのような学びを生む環境になるかは参加者によって変わります。例えば、自由時間の使い方もその年ごとに異なり、その年ごとの学びを生みます。今回は自由時間に一人でスマホを触っている姿を多く見かけました。自律した生活・勉強で疲れているところでの自由時間ということもあり、その使い方について何も責めることはできませんが、色々なことが生まれそうなせっかくの環境を活かしていないことに寂しさを覚えました。何かを楽しむということについても、用意してもらう感覚=お客様感覚が抜けないのだなと感じます。

学習には、学びが生まれるような環境に加え、学ぶ本人が物事に主体的に関わることが欠かせません。次回キャンプに向けては、生徒たちが自らキャンプを楽しくしようとする主体性を発揮できるように、普段の学びから共に工夫をしていければと思います。おもしろいものは自分で生み出していこう!Yusuke Nakamura